麦雑穀工房マイクロブルワリー 原料生産 過去のトピックス | ||
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2011年10月〜12月J2011年12月30日 製麦システムの心臓部、自然エネルギーによる恒温槽につかう部品を確保 エコロジカルな仕組みづくりを進めてきている製麦システム。その心臓部、発芽装置は換気と温度管理が不可欠。これに自然エネルギーを活用しようと思い描いている。すでに年間を通して水温変化の少ない、それもふんだんに湧きでる伏流水を上流から導き、発芽装置内に設置の熱交換器に接続した。いいかえれば、発芽装置を天然の恒温槽にしようという腹づもりである。
発芽装置には棚を7段用意した。各棚には水分を含んだ麦をおよそ5kを収納する。麦の層は5センチほどになる。発芽時、発熱するから、たとえ麦の発芽にちょうどよい季節であっても放冷が不可欠。逆に、ここ数日のように氷点下にもなるような時期には保温が必要。いずれにしても、発芽装置に収納した麦が常に発芽適温から大きく外れないよう管理する。 さて、確保した部品。ひとつは槽内を攪拌するファン。これには使い古したコンパクトな扇風機が高機能で便利(写真左)。湿気を嫌うコントローラ(電子部品を集積した黄色の基盤)は槽の外に設置する。コントローラが外にあれば電源の入り切りや風量調節がやりやすい。そこで、コントローラ部分とファン部分をジグソーで分離(写真中央)。 もう一つがポンプ。当初、水位の落差力で十分だった。ところが、ここの伏流水は微細なミネラル粒子がまざる。その粒子が熱交換器の内壁に付着するにため沈殿槽が必要になった。沈殿槽を設けると伏流水の落差力が減衰する。残念だが、観賞魚向けほどの小型ポンプが必要になった。 うまい具合に、裏の土間にある古い電気洗濯機に風呂水ポンプが内蔵されている。これをとり外して利用する(写真右)。ネジ2本で簡単にとり外せた。ただし、DC100Vで動くので電線に整流器を半田付けした。なお、洗濯機から風呂水ポンプを外すと、それが繋がっていた2ヶ所から水漏れする。ここに、シリコンコーキングによる水止め処理を要す。 この電気洗濯機は18年前に購入。湿度の高い裏の軒下土間に設置したうえに、ポンプは一度も使ってない。なのにポンプは完璧、完動。そのまま動作した。日本のものづくり力の素晴らしさを実感した。 J2011年12月27日 『いしのまき地ビールチャレンジ“石巻復興エール”への足がかり』に向け二回目の製麦 『いしのまき地ビールチャレンジ“石巻復興エール”への足がかり』に向けて最初に製麦した麦芽を熟成させながら、交流イベントの開催に合わせて都度、発送している。たかだか21k/ロットの製麦量。在庫が底をつきはじめた。暮れがせまり慌しくなっているが、二回目の製麦を急いだ。
初回よりも発芽率を向上させたいと思い12月上旬、脱芒機で選別を試みた(左写真)。ゆっくりゆっくり。25kを選別するのに半日かけた。白い容器に落ちているのが選別された麦。右側の手箕に溜まったのがいわゆるシイナとゴミ。この選別によって重量比1割を排除できた。 小川のここではこの前後の数日、朝の気温が−3℃前後。発芽装置に熱交換器と扉を設置して伏流水を接続したものの、いまだに未完成。とりあえず、温度変化の少ない母屋の居間にて発芽させている。それぞれのビーンバッグには水分を含み重くなった麦が5k弱入っている(右写真)。 発芽がばらついている。はやい粒で根長1cmほど。発芽開始をなんとか確認できる粒を含めて、今のところ発芽率が75%。脱芒機での選別歩留まりを反映して、前回よりも5%向上している。 石巻河北地方の大麦を使った『地ビールチャレンジ“石巻復興エール”(仮称)』の足がかりに、麦芽飴をつくる仮設住民同士の交流イベントが始まっている。関連サイトはアースデイ東京タワー・ボランティアセンターと種まき大作戦。 J2011年12月21日 製麦システムの心臓部、発芽装置に熱交換器と扉を設置 製麦システムの心臓部、発芽装置に熱交換器(写真左)と扉(写真中)を設置した。
熱交換器は発芽装置内部の温度を15℃前後に保つのが狙い。ここから100メートル余り上流から湧きだしている伏流水を接続している。大きなゴミだけでもろ過できればよいだろうと考え、茶漉し網でフィルターをしつらえた。数日間、テストしてみたところ、微細なミネラル粒子が熱交換器に留まってしまう。沈殿槽を通さねばならないようだ。なお、この熱交換器は、たいそう旧式な大型エアコンの室内機に内蔵されていたもの。 断熱材を貼った。熱交換器の周囲や棚の周囲の内壁、扉の内側。アルミ箔処理を施した発泡材。安価なので手抜きをして購入してしまった。扉のフックは手製(写真右)。 J2011年12月12日 農場周辺のどうぶつたちを掲載 動画と静止画。イノシシ、アナグマ、猛禽、ヘビ、キジ、小鳥、にゃんわん写真集も。
J2011年11月30日 茅葺工事 1997年から工事継続中の茅葺東屋。南北2枚の直轄農場に挟まれた位置にある。下地材に麦の莢、表面材にススキの莢を計画してきている。いまだに下地材の厚さが十分でなく、朽ちては雨漏りするたびに茅を載せている状態。未完成のままになっている。
写真左は北面。この面は今年の5月にライ麦莢を載せてススキの莢を差し込んだ。ここしばらく雨が降らず乾燥が続いているのに、ススキの下のライ麦莢の層はたっぷり水分を含んでいる。茅の層が薄く、雨が浸みるのだ。しかも、いったん浸みた水分はなかなか蒸発しない。茅の層は土の団粒構造に似た性質を持つのだろう。 写真右は南面。上半分は昨年載せたライ麦。下半分は一昨年載せたライ麦莢。2年間風雨にさらされた下半分は腐食が進行して、りっぱな完成堆肥のように莢の跡形もない。今、ここの最下層に六条大麦の莢を載せているところ。この上にライ麦莢を載せてヒモで固定、最後にススキの莢を差し込む予定。 自認百姓には他にやらねばならない仕事がたくさんある。こういう仕事はやむにやまれぬ事情が迫ってこない限り、どうしても後回しになるもの。実は、ススキを収穫して東屋に収納する季節なのだが、東屋がこれまで収穫した莢類で満杯になっていた。昨年収穫の六条大麦とライ麦の莢、今年2月に収穫したススキの莢である。少なくともこれらの半分でも屋根に載せて、今季収穫予定のススキの莢を収納する場所を確保しなければならない。 なお昨期、2月にススキの莢を収穫した。不要な葉が大方漉けて収穫しやすいだろうと考えて、その時期に収穫したのだが降雪に遭って莢が倒壊、湾曲してしまった。この地では莢類の収穫は年内の降雪まえに済ませるのがよいようだ。 ところで、醸造現場が二代目に移行して4年になる。初代の私は原料生産を担当する。暇をみては、開業前後の慌しさにかまけて放置した自宅や農場の諸雑事を、こつこつとこなしてきてはいるものの、たどたどしく捗らない。脳裏に雑事がスタックしてゆとりがない。いずれの雑事も専門職や職人に依頼すればしっかりしたものとなり、合理的で効率がよい。しかし、百姓の性分。合理的だの効率だのという概念は忘れ去ってしまった。 しかし、こういうコトをやっていれば周りの方々には「暇だからできる変わった趣味」とうつるはず。すると表現を変えれば、こういうコトをやっていられるのは幸せな人間、ということなのだろうか。 J2011年11月27日 月刊酒文化 2011年12月号 18p〜19p(酒づくりの心象風景) 連載第三回『里山ビール』 J2011年11月21日 廃天ぷら油に適応させる 廃天ぷら油を燃料につかっている。そのひとつが麦芽焙燥熱源のこのバーナー。今季になって着火不具合の割合が高くなってきた。これまでと比べて気温が低いのが主因でもうひとつ。今回はドラム缶の底から採った油を給油したのも影響しているのか、とも思っている。廃天ぷら油は上澄みよりも底にいくほど不純物多く、粘性も高いはず。どちらにしても100%着火成功を目指して燃料系を改善しなければならない。
燃料タンク、フィルター、配管を掃除。バーナーも解体して清掃をおこなった。しかしそれでも、ときどき着火失敗が起こる。そうか、ジーゼルエンジンでは「始動時と停止時、軽油に切り替える」。エンジンの構造や燃料の組成にも依存するだろうが。バーナーでもそういう手段を使えば着火がスムーズだろう。 さっそく、石油と廃天ぷら油とを手動で切替えるコックを取り付けた(写真右)。黒い容器は手製の石油タンク。チェンソーオイルの容器を改造して黒ペンキを塗った。0.5Lほどの大きさ。上下逆さでつかう。この容器の口の部分に燃料チューブを差し込むと口径がピッタリ合う。改造した容器の上部に給油口をあけてあり、2Lペットボトルの下半分をカットしたフタを被せている。廃天ぷら油は燃やしてもいやな臭いがない。化学物質アレルギーの身にはたいへんありがたい。 J2011年11月18日 自然力の雑穀類2011が完結 すでに先月から掲載していたページ。タカキビの脱穀が終了して完結。
J2011年11月11日 石巻の大麦、製麦が完了して熟成中 『石巻復興エール』に向けての足がかり。石巻産大麦の製麦が完了して熟成工程にはいった。
天日乾燥後、一日かけて低温乾燥から徐々に高温に昇温してゆく焙燥工程を実施。
焙燥熱源は廃天ぷら油。廃天ぷら油は粘性がある。それ用のバーナーではないから温まるまで着火しにくいので始動時、バーナー突端をガストーチであぶる。 焙燥を終えたらただちに風冷。翌日、根かきをおこなう。
素晴らしく良い香りが漂うなかでの、根かき作業。この香りを皆さんにもぜひ嗅がせてあげたい。 脱芒機が大活躍。 ところで、この脱芒機は玄米用途である。大麦のように芒が長いと、麦芽のように根が長いと、投入口を突っついて対象物を押し込まないとならない。連続作業の場合、付きっ切りで突っつく。。。何らかの改良策を考えている。 J2011年11月6日 石巻の大麦を製麦中 製麦施設の手前に自生するウルシが紅葉しはじめた。この辺では山桜とウルシがまっ先に紅葉する。もうじき、山のクヌギやナラの葉が色づくと、麦まきのシーズンである。ビーチャレの麦まきを11月12日に予定。直轄農場では今年、特別早めに済ませた。
今日は雨が降ったりやんだり。ここ製麦施設の標高は100mほど。裏山との標高差は50mほどしかない。それでも施設の向こうに見えるはずの裏山が雲に霞んでいる。湿度が高い。製麦びより。 製麦施設に入るといいにおいがする。麦が盛んに呼吸して発芽している香りだ。 ビーンズバッグに納まった麦は浸麦槽と発芽棚をいったりきたりさせている間に、1.5倍ほどの重さになった。石巻復興エールに向けての製麦4日目。ここまでくれば発芽が目視できる。数えたら発芽率7割。これが麦芽となって、この7割が申し分ない酵素力を発揮すれば、発芽しない残り3割の穀粒成分を救済する。残りの工程、手を抜かず、全力をあげて頑張れば大丈夫。 J2011年11月4日 はじめての浸麦発芽装置 麦芽製造施設とシステムの試運転である。石巻河北地方の大麦を使った『地ビールチャレンジ“石巻復興エール”(仮称)』の足がかりにこの19日、仮設住民同士の交流イベントとして麦芽飴をつくることになって急きょ、石巻産大麦の製麦になった。復興にかかわることや仮設住民同士の交流にかかわる活動が僅かなつながりではあっても、できること嬉しく思う。くわえて、その石巻産大麦を、はじめての製麦に活用できるとは、なんとありがたいことか。関連サイトはアースデイ東京タワー・ボランティアセンターと種まき大作戦。
さて、写真のシステム。浸麦装置と発芽装置を兼ねている。未完成である。扉がなく、伏流水による自動温度調整も中途半端。それでも今ごろは麦まきの季節。麦の発芽にちょうど良い気温なので楽観している。 写真左は浸麦槽に麦を投入したところ。ビーンズバッグ7個。各バッグには3kの麦を納めた。ただしこの前に10時間、小型保温槽で温湯浸しを実施して水切りもおこなっている。 写真右は伏流水が掛け流し位置まで達したところ。これより掛け流し開始。15℃ピッタリの水温。 J2011年11月2日 麦まき完了 麦まきを終えた。例年よりも二週間ほど早い。できるだけ早めに収穫を終えたいためだ。早まきが生育にどのように現れるか、楽しみ。
今期はアオバ小麦、ナンブ小麦、ライ麦、二条大麦の四種。 アオバ小麦は金ゴマ跡(写真左)。ゴマの残骸を還元しているのがみえる。アオバ小麦はグルテン量が突出して高い。製パン用途。この種は10年前、千葉県大原の知人から頂いた。 ナンブ小麦はアマランサスとタカキビ跡(写真中央)。タカキビは刈り取ってハサ掛け中なので、まだ茎を還元してない。しかし、夏草のメヒシバとエノコロクサの茎葉が表層を覆い、畑環境を豊かにしている。ナンブ小麦は少しグルテンが高い中力。麦莢が太く生育旺盛。この麦莢の活用方法を考えると楽しくなる。 ライ麦はキビ跡(写真右)。キビの茎葉を還元しているものの、より大量の夏草残骸の方が目立つ。ライ麦は穀粒を製パンとビールに活用。実に強い個性のパンやビールができる。長い茎は茅葺の屋根になる。他にも活用したい用途が多々あっても、収穫量が十二分ではない。 二条大麦は種を継承する程度の作付けになっている。 今期は試しに、とはいっても農は常に試行錯誤だが、@種まき後土をかけない、A種周辺に白クローバーを昆播、B離れた位置に赤クローバーを蒔いた。種に土をかけてないとはいえ、蒔いた種は雑穀の残骸や枯草が覆っている。 J2011年10月20日 自然のおすそわけ 天候にかかわらず毎朝、空が明るむ直前に起床して、サブとモモを連れだって散歩にでる。彼らはこの山中で生まれた兄妹。この季節は途中の町道にヤマグリが落ちる。すぐにズボンのポケットもシャツのポケットもいっぱいになる。ヤマグリビールの原料だ。すでに冷凍庫に十分蓄えたにもかかわらず、落ちたばかりで光沢がありコロッと丸いヤマグリを見ると、つい手がでる。
ヤマグリが終盤。ヤマグリは野生種のシバグリでもある。普通なら小指の爪ほどのサイズ。ところがこの時期、イガは小さいのに大きな実のヤマグリが落ちる。大きめの実は連れのモモも拾ってイノシシのようにポリポリ食べる。サブは食べない。イノシシは小さなシバグリすらもきれいに食べ尽くすほど好物なのだが、そこはサブとモモの散歩コース。彼らがテリトリーを主張しているせいなのか、近寄らない。この周辺に限って私とモモだけのヤマグリになっている。 今年は柿も豊作だ。これは畑の隅の次郎柿。苗木を植えて15年。立派に育った。今年はあっちこちで柿がたわわに実っている。客人にさしあげたり柿ジャムをつくったりしても食べ切れそうにない。柿ビールでもつくるか。 シイタケが自然発生した。すその360という中低温性の品種。数が少ないものの長期に収穫している。こうして薄く切って天日干しすると保存性がよい。 それにしてもこの国では緑、実り、そして自然が豊かだ。耕さず、草を抜かず、肥料をやらず、の恵み。その一例である。 さらに第二農場の例。耕さず、草を抜かず、肥料をやらず、の恵み。
左からカキナ、キャベツ、ピーマン。 今期の雑草はカキドオシが優勢になりつつある。昨年はイヌタデ(アカマンマ)が優勢だったように思う。 J2011年10月16日 麦類の発送作業中。いましばらくお待ちください 今期の麦類の種さしあげますの受付を終えた。ここ数日ひまをみて発送のための事務作業をおこなっている。数が多い。意外に時間がかかる。こういうくり返し作業は苦手だが、まれに心和む一筆が添えられることがあり、それがなんともあたたかく嬉しい。
ところで最近、この「種さしあげます」の活動は一定の役割を終えたのではないかと思うようになっていた。野菜や草花ばかりでなく、さまざまな穀類の種を入手しやすい価格で販売する通販サイトが増えているからだ。我がサイトよりも品揃えが豊富なうえに安価である。当該ページにそうした事実とサイトへのリンクを紹介した。にもかかわらず、「種さしあげます」の申し込み件数が増加している。どうしたことか。 J2011年10月11日 雑穀の収穫と精白(調理用電動ミキサーで雑穀の精白) 雑穀類の収穫期である。今年はすでにゴマ、アワ、キビを収穫して調整まで済ませた。アマランサスは一本一本虫食いの穂を選別して刈り取り、ハサ掛けした。アマランサスの刈り取り作業にこの週末を含めて3日間かけたのだが、3割方残してしまった。今年も穀粒と同じサイズの選別困難な虫の糞が混ざるかどうか。タカキビは登熟中。調整を終えたゴマは一升瓶に入れて納戸に保存、アワとキビも玄穀の状態で袋に入れて保存した(今期の雑穀の作付けから収穫までの過程を後日、公開するつもりでHTMLページを編集中)。
写真は左から埼玉在来アワのハサ掛け、脱穀、籾摺精白(以降、精白)である。今回はじめて調理用電動ミキサーで精白を試みた。アワはうまい具合に精白できた。雑穀類は少量の精白が望ましい。精白して保存すると酸化が進行してしまうからだ。アワの精白はこの方法がよい。しかしキビの精白を試みたところ、粒の割れが目立つので途中で中止した。別の方法を模索しよう。 ところで、これまで外皮のモミガラを剥ぐ籾摺作業には籾摺機を活用してきた。そして内皮のヌカやフスマを剥ぐ精白作業には還流式精米機を活用してきた。これらは重量級の機械であるうえに使用の都度、設置作業と片付け作業を伴う。還流式精米機にあっては最低穀粒量が1斗である。少量の穀粒では話にならない。作業が億劫になりがちであった。 なお、調理用電動ミキサーで雑穀の精白ができることは農文協『農家が教える 雑穀・ソバ 育て方・食べ方』2011年2月発行63ページの記事で知った。実はこの本の先頭見出しに1ページの特大サイズで私の顔写真が掲載されているのに出くわして、嬉しくなった。光栄にも著名カメラマン、橋本紘二さんの撮影。彼は蜂に刺されて腫れたこの顔がいいと言った。 J土と平和の祭典2011が10月16日(日)朝10時スタート 祭典ではビーチャレ麦を製麦して醸造したPeaceAleを種まき食堂&酒場の一角で提供します。 |