麦雑穀工房マイクロブルワリー 原料生産 過去のトピックス | ||
2013年7月〜12月 ・門松づくり ・寒さにめげない作物たち ・製麦開始 ・大豆の脱穀選別 ・麦畑にアカクローバ追播 ・大豆の収穫/乾燥/脱穀 ・いろづきはじめた柑橘類 ・直轄農場の麦まき ・雑穀類の唐箕選 ・やまぎわの自然から--- ・麦類の受付と発送を終了 ・アワ/キビ/---選別 ・土と平和の祭典2013 ・アマランサス収穫 ・ヒマワリを脱穀調整 ・アワ/キビ収穫 ・台風一過 ・ヒマワリ収穫 ・アワ/キビ/---出穂 ・猛暑の雑穀 ・雑穀畝の草掻きを強攻 ・雑穀類が発芽 ・ライ麦/小麦の乾燥/調製 ・ウリ類着果 2013年1月〜6月 ・ピンコロ敷設 ・種差しあげます受付終了 ・直轄農場の麦を収穫 ・ビーチャレ麦の収穫祭 ・二条大麦と小麦の登熟状況 ・麦の様子 ・小麦とライ麦が開花中 ・麦の収穫祭6月1日に決定 ・直轄農場の麦畑 ・茅葺工事 ・今季最終ロットの製麦 ・[東武東上線さんぽ]に掲載 ・畑に侵入するクヌギの根 ・彼岸の中日−桜が開花 ・二条大麦が出穂 ・この陽気 ・直轄農場の麦畑 ・冬眠を邪魔する作業 ・麦踏みの一方で製麦作業 ・稲藁を梳く ・ススキの莢を収穫 2012年7月〜12月 ・自然力の雑穀類2012を掲載 ・門松をつくる ・モグラの引越し作戦 ・丹波黒脱穀/麦芽コロニー ・谷津の短日 ・ビーチャレ麦踏み ・古民家の炊事場 ・放射性物質の影響検査 ・サツマイモと麦の二毛作 ・大豆を脱穀 ・アマランサスを脱穀 ・製粉とふるい ・直轄農場の麦まき完了 ・ゴマの脱穀と調製 ・物置の雨漏り修理 ・ネコジャラシを収穫 ・保冷庫を拡張する ・猛暑日が続く ・ひと粒ひと粒 ・ウリ類の着果まっさかり 2012年1月〜6月 ・直轄農場の麦畑 ・二条大麦を収穫 ・二条大麦の生育状況 ・野生−向夏の果実 ・ビーチャレ麦の生育状況 ・ビーチャレ麦の製麦が完了 ・野生−4月花期の果実 ・ビーチャレ麦芽の製麦 ・放任栽培かなわぬエンドウ ・キャッパーの修理 ・すばらしい育苗土をつくる ・おがわの雪 ・今日のビーチャレ ・春の小川春の息吹 ・薪割り機の修理 ・火持ちのよいニセアカシア ・キューイとニガウリの棚 ・電動工具の修理と整備 2011年10月〜12月 ・製麦システム心臓部の部品 ・石巻復興エール足がかり ・発芽装置に熱交換器と扉 ・農場周辺のどうぶつたち ・茅葺工事 ・月刊酒文化12月号 ・廃天ぷら油に適応させる ・自然力の雑穀類2011 ・石巻大麦、製麦が完了 ・はじめての浸麦発芽装置 ・麦まき完了 ・自然のおすそわけ ・麦類の発送作業中 ・雑穀の収穫と精白 ・土と平和の祭典2011 2011年4月〜8月 ・二つの雑誌に掲載 ・刈払い機のオーバーホール ・STIHL024AVの再生を掲載 ・熟したビワ ・ビーチャレ麦の収穫 ・雑穀の種さしあげます受付開始 ・チッパー入手 ・麦秋 ・イノシシは本来の自然を取り戻す 2011年1月〜3月 ・給水配管工事が完了 ・中古脱芒機を入手 ・お見舞い申しあげます ・里山の資源(クヌギ落葉) ・チッパー入手 ・茅葺の準備 ・剪定作業を終えた 2010年12月 ・どんぐりコロコロその下は ・連日の剪定作業 ・剪定作業と自然農法 ・製麦施設の電気工事-3 ・ホップのプランターAB ・ビーチャレの案内 ・12月上旬の麦畑 ・はじめての六条麦製麦 ・ジグソーの修理 2010年11月 ・ホップのプランター@ ・少量の脱穀(タカキビ) ・電気ドリルのOH ・蒔き直した緑肥麦 ・湧き水の配管 ・タマネギの定植 ・ビーチャレの種まき ・天候に恵まれた農作業 ・万石の性能試験-1 ・はじめての精米麦機 ・製麦施設の電気工事 ・越冬作物の播種と植付 2010年10月 ・放任栽培と植物マルチ ・ポンプのメンテナンス ・麦類の種を発送 ・浸麦装置 ・アケビと自然薯ムカゴ ・乾燥焙燥トレイ製作 ・野生シバグリを収穫 ・野生ホップを収穫 ・麦まき一ヶ月前 ・クヌギのメッセージ ・土と平和の祭典 2010年09月 ・育苗土 ・端材の活用 ・ビーチャレ麦芽100% ・里山ビールの原料 ・雑草ビールの原料 ・ビーチャレ麦の製麦 ・緑麦芽の芽 ・製麦施設の建物工事F ・BlogLike設置 ・ドングリと人工自然 ・野生ホップ 2010年08月 ・製麦施設工事B〜E ・敷き草マルチ農法 ・里山の幸(梨とヤマブドウ) ・害獣害鳥と化した野生 ・たくましい野生種 ・ブルーベリー収穫開始 ・防獣ネットを破る ・小麦の調製と粉砕 2010年07月 ・キジとアオダイショウ ・緑肥クローバー ・ビア樽保冷箱を製作 ・農業共済新聞に掲載 ・毒をつかう慣行農法 ・里山ビール/ドクダミの原料 ・里山ビール/蜂蜜 ・玉虫とカミキリ虫 ・籾摺機のOH ・製麦施設の排水工事 ・『地域デビュー・・・』に掲載 ・里山ビール/ヤマモモの原料 ・製麦施設の給水工事 ・産経新聞朝刊に掲載 2010年06月 ・製麦システムの選別装置 ・製麦施設の給水工事 ・製材所の端材到着 ・小麦の収穫 ・六条大麦を天日乾燥 ・ビーチャレ麦収穫 ・麦とクローバー 2010年05月 ・給水工事(取水) ・ビーチャレ収穫日が延期 ・大麦秋 ・和製ホップ、野生ホップ ・3種の麦 ・製麦施設予定地周辺 ・小麦の開花 ・中耕管理機 2010年04月 ・電力線の敷設 ・『いなかスイッチ』春号に掲載 ・冷却機の設置 ・農林水産省の広報誌「aff(あふ)」3月号の表紙と記事に掲載 ・精米麦機 2010年03月 ・おがわ下里農場と周辺 ・寒の戻り、花冷え ・精鋭隊が製麦施設構築の応援に ・中古プレハブ冷蔵庫の組立設置 ・ビール麦の茎立ち ・落ち葉温床 2010年02月 ・麦芽製造施設とシステムの工事 ・コンデンシングユニット結線 ・ニッポン放送The Voice of Farmersに麦雑穀職人が登場 2010年01月 ・2回目の麦踏 ・自給農場のひとこま 2009年12月 ・『いなかスイッチ』2010冬号掲載、今号から連載 ・『土から平和へ』の81ページに『半農半ブルワー』掲載 ・『ajouter』2009/vol.17地元産が町をめぐるに掲載 ・13日(日)麦踏み 2009年11月 ・自給農場「不動橋北」 ・麦とクローバが発芽 ・麦芽製造施設とシステムを手づくりするページを開設 ・第三回あったか祭り ・麦まき終了 ・「のんびる2009年11月号」に掲載 ・『創業事例集』No.17に掲載 2009年10月 ・『種まき大作戦・地ビールチャレンジ』が11月8日スタート ・自給農場のヒトコマ ・麦類の種を差しあげます受付終了 ・青山在来の枝豆が旬 ・中古乾燥機到着 2009年09月 ・ビ−チャレ参加者募集開始 ・自給農場のヒトコマ 2009年08月 ・自給農場のヒトコマ ・周辺の里山のヒトコマ ・ドクダミビールの原料を収穫 ・里山ビールの原料実る ・ブルーベリーエールの季節 2009年07月 ・小川町七夕まつり ・ブルーベリーの収穫開始 ・黒豆と茶豆が旬 ・今期里山ビール第一弾 2009年初夏収穫の麦類 2009年06月 ・埼玉新聞朝刊1面トップに掲載 ・読売新聞朝刊に掲載 ・東京新聞朝刊に掲載 ・しんぶん赤旗朝刊に掲載 ・雑穀類配布の受付終了 2009年05月 ・月刊酒文化に掲載 ・あまぎ二条の穂が黄金色に 2009年04月 ・金子ゴールデン、あまぎ二条、ライ麦が出穂 ・立替送料を改訂 2009年03月以前のお知らせ 麦雑穀工房トップページ |
2013年7月〜12月J2013年12月吉日 門松づくり 昨年につづいて今年も門松をつくることになり、百仕事のあいまをみて、やまに材料を確保しにいった。まっ先に竹の切り出し(写真左端)。竹は少し余分に伐採して、キューイ棚の作り直しや茅葺東屋の補修にも使う予定。松葉を得るには尾根(写真中)まで登らなければならない。山腹の松は大方枯れてしまっているのだ。稲ワラとナンテンはこのまわりにある。
材料を揃えた当日、竹を斜めに3本カットして、しめ縄を編んだ。翌日、組み立てて、軽トラの荷台でナンテンや松を飾り(写真右端)、工房に運搬した。 この仕事、昨年の経験があるのでたいへん楽だった。とはいっても二つの重労働を伴った。竹は伐採地から町道までぬかみを担いで運搬。節間には水がはいっており、運搬するとチャポチャポ音がする。まだ多量の水分を含んで重いのだ。つぎが松葉の確保。山腹の松が枯れたのはヒトが山の資源を利用しなくなったのも一因。こんな里に隣接した山でもヒトが歩いた形跡がない。ケモノ道は無数にあるもののそのほとんどが等高線状。長年の落葉が重なった斜面を、藪をかき分けて登るのだ。 まあ、汗をかいた仕事だったのだが、大自然を満喫できて楽しく充実したひとときだったのは確か。 J2013年12月22日 寒さにめげない作物たち わが農場には、この寒気のなか、朝夕霜風に遭い、凍てついてもめげずに頑張っている作物が多い。日中、おだやかな陽があたれば、そのあたたかさを受けて、じわじわと確実に生長するものがある一方で、葉茎の伸長よりむしろ、根株を充実させつつ春を待つものもある。後者の代表が麦類。麦類はこれからの厳寒期、気温が低いほどに分げつが進み力強く充実する。
写真左端から ・麦と雑草。12月3日に比べて、麦の背丈はともかく葉の厚みが増してたくましくなった。冬草は新葉が展開したものや新たに発芽したものがあって、混みあってきた。 ・サニーレタス。ひと粒のこぼれダネ。強い霜にあたって、赤があざやかになった。藁で防寒した畝の株はこれほどあざやかではない。 ・ミズナとコカブ。種をおろしたのが9月末、10月末から間引き収獲を開始、来春まで収獲できる。 ・小松菜。10月19日播種。そろそろ収穫開始。 ・左畝に大蔵大根、右畝に聖護院大根。両者とも種をおろしたのが9月7日。ちいさいながら11月初旬より収獲開始。今では大蔵大根が直径5センチ、聖護院は15センチほどに育って収獲最盛期。 ・左にホウレンソウ、右にカキナ。ホトケノザやオオイヌノフグリなどと共栄。ホウレンソウは酸性を嫌うという。しかし自然栽培なら土壌はそんな酸性には傾かない。収獲は年明け以降。カキナの収獲は3月中旬以降。カキナはうまい。こんなに美味い野菜なのに、カキナ(やノラボウ菜)を知らない方がけっこう多い。
・キャベツと赤クローバー。キャベツはもっともつくりやすい標準的な作型。来年の5月以降に収獲する。しかし、3月ころの収獲を期待して一部に稲藁を立てて防寒を試みた。 キャベツは移植栽培が普通。本葉が数枚展開してから定植するので、畝は植穴を掘るだけで土があまり動かない。そのためこの時期、大きく育ったアカクローバの株があっちこちに現れる。 ・ロケット。この畝ではハコベとホトケノザがすでに旺盛だが、共存するもよう。 ・エンドウ。・ソラマメ。両者ともに初どりは初夏、5月になる。これらは種が大きいので種まきがやりやすい。夏草マルチをかき分けて、土中に種を押し込むだけ。したがってこれらの畝は、土の移動がない。そのため、このころになると、いろんな冬草が目立つようになる。厳しい冬を乗り越える作物には、かれらの存在も大切。この畝には先日ふった麦芽粕が残る。 J2013年12月18日 製麦開始 今年収獲した二条大麦の製麦を開始した。これから桜が咲くころまで、順次製麦するこの大麦ははじめる自給!種まき大作戦がとりくむ活動のひとつ「地ビールチャレンジ」に参加された皆さんが種をまき、麦踏をおこない、収獲をした。有機栽培で高名なあの金子さんの農場でである。貴重な原料だけに自然エネルギーを活用して精一杯、ていねいに製麦している。
浸麦/発芽施設には沢の水と湧きだしている伏流水の二系統が配管してあるのだが今季は、伏流水のみを給水している。沢の水は4メートルもの落差があるので、水圧が高い。ところが、氷結ぎりぎりの水温のうえに、取水口や配管を補修するたびにイノシシが壊す。水温の問題はともかく、ケモノが沢を荒らすようになったこの季節はきわめて不安定な状態。安心して沢の水が活用できなくなった(先頭写真)。 一方の伏流水は落差2メートルほどの水圧しかなくても、ちょうどよい一定の水温で安定しているのがありがたい。ケモノが数メートル離れた自然薯やウバユリの球根を掘ったり泥濘(ぬかるみ)で暴れたりしているが、こちらの配管を触ることがない(写真中央)。 なお、前季までは、セイロに広げた麦層の発芽熱を沢水のシャワーで冷却していた。今季はシャワーをやめて、ビーンバックに収納した麦を伏流水を貯めた浸麦槽に浸すだけにしている。 発芽工程を終えた緑麦芽の乾燥は天日。写真右端が、天日乾燥をはじめるところ。この庭には3匹のギャングたちがウロウロしているので、野鳥たちは美味しい麦芽をゆっくりついばめない。 焙燥の熱源は廃てんぷら油。このドラム缶にギャングのだれかが縄張りを主張した(写真左端)。ここは最も山奥に位置する第三農場の農作業小屋。こうした主張があっちこちにあって、これらが功を奏して、イノシシもアライグマもアナグマもこの農場にやってこない。ありがたい。
廃てんぷら油をバーナーで燃焼させた熱が、煙突管をくねらせた簡易な熱交換器を経由して、間接熱源の温風をつくる。陽が射しはじめて暖かくなれば着火して焙燥を開始する。緑麦芽の乾燥度合いにより、品温を30℃から50℃のあいだの設定温度から開始して徐々に上昇させる(写真中央)。廃てんぷら油が燃焼をはじめるとただちちに、よい香りが漂う。陽がおちた夕方、焙燥後半になれば麦芽の香ばしさが混じって、いいつくせない素晴らしい香りがこの山中に漂う。 焙燥を終えた麦芽は空冷して翌朝、籾ピカを利用して根掻きをおこなう(写真右端)。このときも、たいへんよい香りが漂う。 J2013年12月14日 大豆の脱穀選別 陽が射すころまで霜が残るとともに田畑が凍る季節になった。こんな季節にもなるとストーブに焼べる薪の量が増えてくる。谷津の風があたる斜面は土がカラカラに乾燥している。町道より小高い庭に重量物を運搬する際、昨年まではガレ場のような小石に滑るスロープに難儀していた。しかしこの夏おこなったピンコロ付設の効果があって、リヤカーでも軽トラでも(写真右2枚)楽々運搬できるようになった。こんなに楽をしてしまっていいのだろうかとさえ思う。
そんななか、大豆の脱穀選別が終盤になった。一部の生育が遅れた丹波黒を、島立て風に篠竹を組んだやぐらに刺して乾燥させていた。これを持ち帰って「容器内足踏脱穀」をおこない(写真左端)、フルイで細かいゴミを落とした後、5本指で大きなゴミを摘み出した(写真2枚目)。少量だから、あとは例年のように扇風機でゴミを飛ばす。虫食いやシイナの除去は手箕が手軽。 J2013年12月4日 麦畑にアカクローバを追播 11月9日に草を掻き、麦種をおろした第一農場では麦が発芽して7センチほどに育つとともに、いわゆる雑草たちが発芽している(先頭写真)。私に識別できる雑草たちはヤグルマギクとホトケノザだけ。アカクローバの自然発芽が確認できないので、念のため追播することにした次第。
還元している作物と夏草の大物残渣は脇に避けて種をおろした(写真中)。アワとキビの茎葉はアカクローバの種をおろした後、育った場所に還元した(写真右端)。 J2013年12月2日 大豆の収穫/乾燥/脱穀 大豆の収穫を11月末に終えた。大方がカラカラに乾燥しているが、まだあおい茎葉のものもある。しっかり乾燥しているものは昨年同様に「容器内足踏脱穀」を実施(写真3枚目)、そうでないものは島立て風に篠竹を組んだやぐらに刺して乾燥させている。
今年は青山在来を第一農場と第二農場に、丹波黒を第一農場と第三農場に作付けた。例年のように第二農場と第三農場ではよくできた。しかし、今年試行した第一農場が期待外れだった。着莢してはいるが実が入らない株が多い。(写真左端が青山在来、右端が丹波黒)。町道対面の水田転換畑では、小川高校定時制の生徒さん方も青山在来を栽培している。それは除草せず草ぼうぼうの中で大豆の姿がみえないほどだったのに、2枚目の写真のように小粒ながらきちんと実った。わが大豆畑では、かなり手抜きではあっても一応、草管理をやったにもかかわらず、このありさまである。今夏も猛暑日が続いた。こちらの方が西日があたる時間が長く、乾燥地であるのは確かなのだが。地力向上の努力が足りないということだ。 J2013年11月15日 いろづきはじめた柑橘類 山桜やシデなどの紅葉にあわせてレモンとミカンが色づき始めた。レモンはこの程度の色あいが収穫期(写真左端と中央)。ミカンはぼちぼち食べごろ(右端)。
柑橘類は多様で、地域ごとにさまざまな品種があっておもしろい。この周辺では寄居町風布で「ふくれみかん」、東秩父村では「ししゆず」ができる。 当方にはレモンのなる木が1本。温州ミカンは早稲種が3本、晩生が2本。甘夏が3本ある。残念なことにユズがない。レモンは鉢植えだったが、鉢の底から根が伸びて大きく成長した。ミカンの木は5本ともまだ若い。 かつて、庭の隅に植えた温州ミカンが生長して、自給に余るほど美味しいミカンを収穫した年の冬、寒冬の年でもなかったものの一時的な厳しい低温に遭い、枯れてしまった。ここは谷津の寒風ふきさらす地、そういう時節には防寒すべきなのだろう。今なり始めたミカンの木はその後、性懲りもなく植えた苗である。温州ミカンはおいしい。なんとか、百の自給の一つにすえたい。 J2013年11月9日 直轄農場の麦まき 直轄農場では、大豆畝を残して、麦まきを終えた。翌日は(はじめる自給!種まき大作戦のサイト)地ビールチャレンジが企画した麦まき&麦汁づくり ワークショップの日。意識せずともこの前後になる。まわりの雑木が色づいてきた。麦まき適期なのだ。昨年は両農場の初期生育から登熟までの推移がほぼ同期していたので、毎日通う直轄農場であたかも両者を観察できたようだった。
左端の写真から。まだ大豆の葉が繁る第一農場/過日刈払いした夏草の上でオスを食べるメスのカマキリ/カマキリさんたちを退避させつつカルチで草掻き/作条を削って種おろし。 ・今年は夏草の刈払いが早くその後の多雨で分解がすすみ、カルチで掻くと残骸の枝葉が細かく砕けてしまい、太い茎だけしか残らない。 ・今年はこの第一農場に大豆を2ブロック作付けた。東よりに丹波黒2畝、西よりに青山在来5畝。こうして夏草を刈り払ったり表土を掻いたりする際、いきものたちがまだ大豆の繁る畝に避難できる。 J2013年10月下旬 雑穀類の唐箕選 このたび、アワ、キビ、ネコジャラシ、ゴマの選別を唐箕でおこなうことにした。
これまで、麦や雑穀類などの選別には手製の選別機や手箕の活用、ご近所の方から簡易な唐箕機能を組み込んだ籾摺機をいただいてからはこれを便利に活用してきた。そして近年にいたっては製麦用途に入手した、よりコンパクトな可搬型の籾ピカが意外に多機能なうえに選別までをもおこなうことが分かって、これの利用でしのいできた。ところが今季はじめて、アワとキビに混ざっているネコジャラシの選別をおこなうことになったのだが。これまでの方法ではうまく選別できなかった。もしかしたら、かの唐箕なら意のままに夢のような選別ができるのではないかとの期待である。それに、かねてより選別作業のたびに、あの風情ある伝統農具を活用したいという思いがあった。しかし、たかがこ1時間程の利用のために常設しておけるものでもないし、使うたびに準備と片付けをしなければならないこと考えて億劫になっていた。 ・唐箕はご近所の方が物置の二階に長い間保存されていたものを97年にいただいた。直後に数回使用したきりで、ときには雨が吹き込む物置の軒下に吊るしておいた。金属製なら錆びて朽ちてくるだろうに、さすがに無垢の木製。むしろ、痩せた杢目の風合いがいい。 ・風量を微妙な手加減で調節できるのが唐箕の本領。しかしこれをうまくこなすには経験を要す。そこで半端な人間が考えること、動力の利用である。製材屋さんでいただいた端切れ木片でプーリーをつくり、それを羽根の軸に固定して、Vベルトで動力につないだ。当初は壊れた古い洗濯機のモーターを利用していた。ところが、昨今のような洗浄力の優れた洗濯機と違い、昔のそれではパワー不足が否めず風量が十分でなかった。今回、ガソリンエンジンに替えた。アイドリングでも十二分な馬力がある。 ・選別部分の構造は2つの選別壁と2ヶ所の選別出口。じょうご状のろうとの真下にある「一番口」、隣接した「二番口」、後者はこの唐箕では反対側に設置されている。「一番口」には送風に飛ばされない比較的重い穀粒がでてくる。「二番口」は比較的軽いシイナがでてくる。 唐箕は風量調節だけでも微妙な調整が可能なのだが、さらに巧妙な仕掛けがある。「一番口」と「二番口およびゴミ出口」とに分別する壁の高さが調整できるうえに、「二番口」と「ゴミ出口」とに分別する壁の高さと角度も調整できるのだ。 唐箕選の結果 アワ、キビ、ネコジャラシ、ゴマの選別をおこなった。結果、「一番口」にはキビ、アワ、ゴマの充実した穀粒が得られ、「二番口」にはそれぞれのシイナとネコジャラシの穀粒が得られた。期待通りの選別力である。
写真は先頭から唐箕選前のアワ/「一番口」のキビ/飛ばされたメヒシバの種やモミガラなどのゴミ/ガレージ屋根裏のゴマ/脱穀後のゴマ。ゴマはこの後、大きなゴミをフルイで篩ってから唐箕選をおこなった。 なお、・風量はアイドリング回転でも強すぎるのでVベルトが滑るように緩めた。いずれ、唐箕側のプーリーの直径を大きくするつもりでいる。・「一番口」と「二番口およびゴミ出口」とに分別する仕切り壁の高さを調整するということは、なるほどである。この可動壁は「二番口」の奥、暗いのでその所在に気つきにくい。「ゴミ出口」から手を伸ばして上下操作する。 J2013年11月10日に「はじめる自給!地ビールチャレンジ」の種まきを予定 麦まき&麦汁づくり ワークショップ 雨天の場合は、『麦芽飴づくり』のみ
J2013年10月上旬から11月上旬 やまぎわの自然からのおすそわけ この季節、この里では、やまみちや農場などの山ぎわから、自然からの旬のおすそわけにあずかれる。たとえば写真におさめたアケビ、自然薯のムカゴ、コナラのドングリ、ムクの実。
・アケビは三つ葉と五葉、両者がこの周辺にたくさんある。これらの熟した実があっちこちに落下するものの、それは熟れすぎで外見が悪い。普通、蔓にぶら下がって、裂ける寸前か直後の実を食べる。クリーム状の果肉をほおばって、黒いツヤのあるタネをブブッと吹き飛ばす。 ・自然薯のムカゴは直売の栽培種とは食感も味もまるでちがう。本来の野菜とはこういうものなのではないか。草生。不耕起。無肥料。自然力である。このムカゴは見た目でツヤがある。ホクホクして実にうまい。私は麦飯に混ぜる。 ・今年は晩生のドングリが豊作。いま、あっちでも、こっちでも、コナラのドングリがカラン、コロンと音をたてて落下する。周辺のケモノたちはドングリで腹いっぱいらしい。農場のイモ類に手をださない。ドングリは工房にて里山ビールに活用する。 ・ムクの実。ムクの木は大木になってから普通、手の届かない枝先に着果するようになるので、落下した実をひろう。それは、乾燥して、しわくちゃで硬く、白い粉がふいたような、砂糖のような甘い実である。しかしここでは珍しく、手に届く位置に着果して熟す。まだ少し、しわがよったころ、これはまさに、干し柿のような食感で、甘くて、とてもおいしい。 J2013年10月15日 麦類の受付と発送を終了 今季の麦類の種差しあげますの受付と発送を終了しました。たくさんの方々からお申込みいただきました。ありがとうございました。到着まで、いましばらくお待ちください。麦の蒔き時はまわりの落葉が色づくころです。
J2013年10月13日 アワ、キビ、ネコジャラシを選別 今日も天気がいい。昨日脱穀したアワ、キビ、ネコジャラシを選別しようと意気込んだ。
写真は先頭からふるう前のキビとネコジャラシ/ふるった後のキビとネコジャラシ/ふるった後のアワとネコジャラシ。途中、陽が落ちたので右端の色合いが異なってしまった。 選別作業はフルイ選と風選。写真はすべて一回目のフルイ選の最中。その後、フルイ選を3回、風選も3回やったが。都度、カサは減るものの、見た目は一回目のフルイ選後とほとんど変わらない。10センチほどまでの茎葉とメヒシバの種など小さなゴミが残る。いよいよ唐箕を引っ張り出すか。 J2013年10月12日 アワ、キビ、ネコジャラシを脱穀 先月の28日に収穫してハサ掛けしたアワ、キビ、ネコジャラシが乾燥した。今日は天気もいいので、脱穀日和になった。
写真は先頭からハサ掛けして乾燥したアワとネコジャラシ/キビとネコジャラシ/脱穀作業中の排出口。 アワ、キビ、ネコジャラシともに穀粒が小さいうえに軽い。そこで穀粒がゴミ出口に飛ばされないよう、これまでは脱穀機を低速回転で運転してきた。しかし、最低速で運転しても半分ほどがゴミ出口から飛び出ていた。今季は、もったいないので、風選のための送風ベルトを外すとともに風選ゴミ出口を閉めて、それらをすべてを回収することにした。脱穀の方法が足踏み脱穀機に似る。それでもこの脱穀機は篩機能を持つから、長い莢や大きなゴミを自動で分別する。 J2013年10月10日 土と平和の祭典2013が10月20日(日)日比谷公園にて10時スタート 工房では種まき食堂&酒場に出店する麦酒を本日仕込み中。
J2013年10月3日 アマランサスを収穫 9月末日からしとしとと降り続くこぬか雨。雑穀類の収穫期と長雨がかさなり、あらためてこれを秋雨と気づく。雨模様ではあっても、こちらの都合を優先して、アマランサスを刈り取ってにハサ掛けした。
先日の直撃台風でなぎ倒された。その後、西に隣接したゴマとキビを収穫するのに邪魔になるから、立て直したのが幸いしたか、それとも自然に立ち直ったか、少なくとも穂先が地面から持ちあがった。写真は先頭から刈取り/一輪車で運搬/ハサ掛け。横棒の高さは2m。穂が地面につかぬよう、刈取り位置から1mのところで束ねた。 J2013年9月30日 ヒマワリを脱穀調整 天候は下り坂だか晴れ間がのぞいた。夕方から雨になるという。湿気を帯びないうちに、ガレージ屋根裏で天日乾燥させていたヒマワリの脱穀調整を済ませることになった。
写真は先頭から庭に揃えた材料と道具/手作業の脱穀/穀粒を天日乾燥。 頭花がカラカラに乾いたので、外辺部の穀粒はさわるだけでこぼれ落ちる。しかし中央寄りは手作業では容易に外れない。早めに刈取ったために、中央寄りが成熟してないからだ。したがって、手作業で軽くこぼれる部分だけを脱粒すればいいことになる。かりに、成熟してない粒が脱粒しても、籾ピカをとおせば風選で飛ばされる。 準備から片付けまでふくめて2時間で終えた。今は陽が差している、穀粒を天日乾燥しておこう。 J2013年9月28日 アワとキビを収穫−バインダーの活用−
台風20号が北の乾いた空気を届けた。昨日も今日も湿度がさがって、さわやかな秋晴れが続いている。直轄農場ではアワとキビの穂が黄金色に染まり、刈り取り適期になった。
そこでさっそく、アワとキビを刈取ってハサ掛けした。写真2枚はアワ畝とキビ畝のバインダー作業を終えた後。右端はハサ掛けしたアワとキビ。とはいえ、ほとんどがメヒシバとエノコロ草ではある。 今年の3月、知人から頂いたバインダーがすこぶる快調。バインダーとは、作物の刈り取りと結束を同時に行うことができる農業機械(ウィキペディア)。この説明定義は特殊なモノを収穫する当農場にあってもあてはまる。作物というモノかどうか、ネコジャラシである。 該バインダーは、雑草にまみれたアワであろうが、雑草に絡みつかれたキビであろうが、こともなく完璧にカットして、こともなく完璧に束ねてくれた。かつて、下草の多い当農場においてバインダーを活用すると、下草が刃の周辺に絡みついてカット不能に陥り、作物を倒して前進してしまっていた。このため、刃の位置が高くなるよう先端を最大限持ち上げて運行しつつも、刃の周辺に絡みついた草を頻繁に除去しながら作業していた。それでもしばしば作物を倒して前進していた。 バインダーの活用は自然力に馴染まない側面があるにはあるのだが。いま、これを手作業でとなればそれは困難。ほかの動力機械も、もろもろのバランスをいいわけにして活用している。 以降は、ネコジャラシもバインダーで一緒に収穫できる。というよりも、ネコジャラシがバインダーで収穫できる。ほかの雑草もバインダーで収穫できる。楽しみが広がる。 J2013年9月24日 管理機のエンジン載せ換えを掲載 J2013年9月20日 台風一過 雑穀の様子、支柱・棚 15日から16日にかけて東日本縦断型の台風が直撃した。このタイプの台風はここ小川を通過することが多い。当初は湿った南よりの風、通過する際は無風状態がしばらく続き、過ぎれば北よりの風。そうでなくとも谷津の風向きはころころ変わるにしても、谷津口に位置する二つの直轄農場の作物は強風を往復ビンタのようにあびた。背が高い雑穀は南に北に倒れた。
写真は左端からアマランサス/ゴマ/アワ・大豆・キビ。 らアマランサス、ゴマともに、南に北に倒伏した。アワとキビは実の入った穂を振られたうえに倒伏。それよりも穂の小さいネコジャラシすらも振られて実が飛んでしまっている。畝に立っているのは軽い穂のメヒシバと実が飛んで軽くなったネコジャラシの穂。 つぎの写真は左右に倒壊した大滝インゲンの支柱/キュウイとニガウリの棚/その棚を引き起こす作業。
大滝インゲンの本格的な開花、収穫はこれからだから、大方のツルをカットして新たに支柱を立てなおした。キュウイとニガウリの棚を引き起こすには、いつもの伐採作業に使うチェーンブロックとレバーブロックを活用して、途中まで浮かせた。しかし、このままでは緑が重過ぎて元に戻すのは至難。当面、この状態でしのぐ。 ところで、台風が通り抜けたのは16日夜。直後から、すがすがしい秋晴れが続く。台通の爪あとは緊急の対応ですませているだけに、余計な宿題が残った。まあ、しかし、この程度の被害で済んだわけだ。もともと支柱はふらふらしていた。これほどの風でなくとも倒れたかも知れない。棚は作り直す時期にきていたのだろう。 今日もすがすがしい、さわやか。ゴマの葉掻き、白菜の植付などの作業がはかどる。 J2013年9月10日 ヒマワリを収穫/刈り払い ヒマワリ畑の刈り払いを実施した。つい先日、9月下旬ころ刈り払う予定と書いた。舌の根も乾かぬうちにである。理由は夏草の勢い。9月上旬まで蒸し暑い日が続いたことから、メヒシバを中心に夏草の茎葉が繁茂して、すでに倒伏しているところがある。倒伏範囲は日に日に広がる。いかなる草木も倒伏しては始末が悪い。この夏草の場合、刈払いが困難になる。かといって、放置すれば麦まきの準備に支障をきたす。したがって、倒伏する前の草管理が肝要。それに、この時期に刈払いを実施すればネコジャラシの出穂を促す。ともかく、刈り払いを実施した。ヒマワリは半熟だが、大きい頭花だけを集めてハサ掛けした。
写真先頭から刈払い中のヒマワリ畑/大きい頭花だけを集めてハサ掛け/丹波黒大豆を残して刈払い終了。写真下段はアワと青山在来を交互に作付けた畝/穂を垂らしたキビ/アマランサス・トウモロコシ・ゴマ。 なお、こうした背の高い対象は「2度刈り」をする。1度目は高いところから、刃を左右に振りながら、膝くらいの高さまで刈り払う。写真上段左端が1度目を刈り払った跡。2度目は刈り残したところを主点に10〜30センチほどの高さで刈り払う。写真上段右端がそれ。根元から刈らずともいきものたちは逃げ惑うが、昆作畑にはかれらが一時退避する大豆畝やゴマ畝が残る。 J2013年8月30日 アワ、キビ、アマランサスが出穂 写真先頭からアワと青山在来を交互に作付けた畝、キビ、アマランサス、ゴマ。下段はトウモロコシ(ゴールデンバンタム)、移植したゴマ、開花をはじめたヒマワリ、丹波黒大豆。
今季は大方の雑穀類の生育がよい。8月には中旬、かなり日照りが続いたがその前後、十分ではなかったものの降雨があった。栄養生長後期の雑穀類にとってはまさに慈雨。ことにアワとキビ。地力の問題はさておき、アワとキビはここ数年、干ばつの影響を強く受けて、貧弱な穂しか育たず、バインダーを活用して束ねるほどの収穫が得られなかった。今季は両者ともに立派な穂が出てきている。収穫期が楽しみだ。 アマランサスも出穂した。前年、大豆を作付けた畝では幹まわりが15センチ以上ある。これから穂先が充実すれば、背丈が3mにも達する勢い。今季は豊作だと思う。ただし、この猛暑。こういう年は虫が多い。アマランサス栽培の課題は虫の糞なのだ。穀粒と同じ性質の糞である。糞の選別は、フルイや風選を実施してゴミをふるった最後に、手箕に頼るのが最善だと思っている。が、欠損割合がかなり高い。 ゴマや大豆も順調。しかし、7月3日播種のトウモロコシは、8月中旬の出穂期の日照りが影響して小ぶりの株になったうえにメス穂の数が少ない。トウモロコシの栽培は天候に大きく左右される。この時節はとくに顕著である。 7月3日に播種したヒマワリが開花をはじめた。緑肥だけを狙った作付けならば刈り時だろうが景観効果も期待しているし、種も少量収穫する予定である。9月下旬ころ刈り払う予定。 J2013年8月20日 猛暑の雑穀−大豆が開花− 夏の甲子園たけなわ。太陽がぎらぎら照りつける折、農場も炎天下。この期、この地でも暑さ真っ盛り。そんななかでも大方の雑穀類が順調に生育している。
写真は上段左端からキビ、アマランサス、ゴマ、間引き移植ゴマ、トウモロコシ(ゴールデンバンタム)、ヒマワリ。 下段はすべて大豆畝。今季はたくさん大豆を作付けた。左端から開花した青山在来、開花した丹波黒、第一農場の高畝に作付けた青山在来、第二農場に始めて作付けた丹波黒、第三農場の大豆がよくできる畝に作付けた丹波黒、青山在来とアワを交互に作付けた雑穀畑。 ・7月22日に実施した草掻きの効果。キビやアワの存在が分かる。とはいえ、それらにそっくりの雑草が繁るから、どれがキビなのか、どれがアワビなのか、判別するとすれば、一本一本確認を要す。 ・前年、大豆を作付けた畝の作物の生育がよい。アマランサス1列とトウモロコシ1列。2.5列作付けたアマランサスのうち、当該畝の1列だけ背丈が2mを超えた。この畝と隣接する当該のトウモロコシ畝1列も他の畝と比べると明らかに生育がよい。ただし、干ばつに弱いトウモロコシのこと、この日照りにあって葉が縮れてはいる。 ・こんな日照り期に開花した大豆2種。両者ともに晩生。大豆は開花期から粒が肥大するまで多量の水分を吸収する。非湿潤な地ではこの期のために地中深く根を伸ばす。したがって、根の伸長を阻害する要因のある非湿潤な農地では着莢しない。私の経験では、ことに丹波黒が顕著。今季は、第二農場で丹波黒の栽培を試行している。長年、ライ麦を連作してきた場所だけに根張りがよいはずだ。 J2013年8月16日 いっぷく中のウリ類 ウリ類が一時生長を止めている。立秋前後がウリ類の収穫最盛期だった。その後、猛烈な日照りが続き、たいした雨が降ってない。草生や敷き草マルチで表土を保護しても、表土寄りに大方の根群が発達するウリ類。これだけの猛暑続きとあっては生き延びるのがやっと。ウリ類は一時生長を止めて、じっとこの厳しい時が過ぎるのを待っている。
写真は立秋前後の収穫物。ウリ類といえばなんといっても大玉スイカが楽しい。先頭2枚がそのスイカ、クリムソンスイートを自家採種している。この種は果肉が紅色で皮が少し厚め。日照りに強い。今年は種が少ない。3枚目が 2種類のマクワウリ。黄色の下里マクワと甜掉牙(てんちょうは)。黄色系の方が甘いし痩せ地でもよくできる。4枚目以降は西洋系カボチャ、トロンボーンチーノとカンコクズッキーニ、ニガウリと下里マクワ。 J2013年7月25日 自然力の麦類2013を掲載 J2013年7月22日 雑穀畝の草掻きを強攻 雑穀類と競合している雑草をエンジン搭載のカルチベーターで掻いた。
16日、作物と雑草の区別がしにくくなったので、雑草と思えるところを刈払いしたのだが。これだけでは昨年同様、圧倒的多数の夏草に負けそうな様相。緑の生産が低下するのを承知で草掻きを実施した。めったに起用することのない愛蔵のカルチベーターは、マメトラ農機叶サの果樹桑園中耕機。製造年代不明で、かなり古いが、快調に動く。 写真は左端から順に大豆、アワ、キビ、ゴマとアマランサス、間引き苗を移植したゴマ。それに草管理を実施しないヒマワリ畑の写真1枚。 カルチベーターを想定してなかったから畝幅が狭い。掻き幅、タイヤ幅ともに狭めたものの、作物も掻いてしまう。アワやキビの茎数がかなり少なくなった。それでも一方では、疎植栽培になった、日照りゴマや大株になるアマランサスには都合がよい。 J2013年7月21日 小麦を調製 小麦の調製を終えた。調整といってもゴミを除去するだけの作業。このところ10日余り、日照りぎみの天候でガレージ屋根裏の小麦がよく乾燥した。とくに、ここ数日間は湿度が低下して、高原のような爽やかさが続いている。
写真は先頭から篩い作業。2枚目が篩った小麦。先頭の写真のように、長い茎が混じるだけかと思ったが、けっこうモミガラも多い。いつものように籾ピカを活用して風選することになった(写真3枚目)。 ついでにこの季節、目にするセミの抜け殻。ニイニイゼミとアブラゼミ。ニイニイゼミの抜け殻はこんなに小さい。地面から数十センチの主幹で羽化する。土まみれなのは天敵から身を守る技か。それにたいして高所の枝先に登って羽化するアブラゼミはツルツル、ピカピカしておりよく目立つ。 この地ではセミの声が聞こえ始めるのはGW後のハルゼミに始まって、順にヒグラシ、ニイニイゼミ、今頃のアブラゼミ、・・・である。ところが農場周辺や母屋周辺でハルゼミとヒグラシの抜け殻は目にしたことなく、ニイニイゼミに始まって、アブラゼミ、・・・となる。ハルゼミとヒグラシの生活圏は民家からほんのちょっと距離を置いている。 J2013年7月16日 雑穀類が発芽 直轄農場の雑穀類のすべてが発芽した。種をおろしたのが7月3日のヒマワリとトウモロコシを除き6月25日。盛夏の異常な高温と日照りが常態化してきている地帯の一角だけに、日照り期の前に、十分な生育をさせてしまおうというモクロミである。
写真は先頭から大豆(青山在来)、アワ(埼玉在来)、キビ、金ゴマ、アマランサス(立穂赤)、ヒマワリ(ロシアンマンモス)。作付けた畝数は大豆13列、アワ5列、キビ3列、金ゴマ1列、アマランサス2.5列、ヒマワリ28列。 大豆、アワ、キビ、すべて雑草と競合している。ことに、アワとキビにあっては作物の種と雑草の種の状態、両者の生育環境、ともにそっくりだから競合するのがあたりまえ。去年も同様の光景を目にして移植栽培を決意したように思うのだが。アワ、キビは通例の直播きを頑固に記憶していた。たかが20年の習慣。移植栽培を試行できなかった。ともかく、来年こそは、とする他ない。こうなったアワやキビは雑草と区別しにくいが、とりあえず今年も、雑草と思えるところを刈払いしておく。 一方のゴマ、アマランサス、ヒマワリはこの程度の雑草よりも旺盛に育つはずだから、雑草の刈払いはパス。ただし、発芽率のよいゴマ、アマランサスは数日中に間引き作業を実施する。なお、ゴマは今日、3割ほど間引きをおこない、間引いた若苗を別の畝1列に植えつけた。 ヒマワリは2011年のビーチャレの大麦収穫祭に蒔いた種を継承している。この品種は高性で大輪一重咲き。 J2013年7月10日 ライ麦と小麦の乾燥と調製 乾燥は透明波板のガレージ屋根裏に広げての天日乾燥。調整作業は籾ピカを活用して、(1)外れてない籾殻を分離、(2)外した籾殻や混じった茎などのゴミを排出する。
写真は先頭の2枚がライ麦の調整作業。左端が選別されたライ麦の穀粒。まだモミガラの混入が多いので使用する直前に風選する必要がある。2枚目は排出したゴミ。長い茎や穂の形状をとどめている大きなゴミは手選で排出した。3枚目はガレージ屋根裏に広げた小麦。比較的低水分で脱穀したこともあり、よく穂から外れて、ライ麦に比べるとゴミが少ない。こちらの方は調整作業が楽になる。 右端はラダックの麦A。じつは撮影日が梅雨入りおよそ10日後の6月23日だった。成熟まえに全体が黒ずんできた。どうしたものか思い悩んでいるうちに、穀粒が一粒もなくなった。すべて野鳥が食べてしまったのだ。そういえば、このところスズメの数が増えてきている。この時期、この周辺には、類似の穀粒がほかに見当たらないので、野鳥たちはここに集中する。今後は少量の作付けの際は収穫期、なんらかの対策が必要になるだろう。 ついでに収穫期を迎えたトウモロコシ。便宜的に区別する品種は3種類。たねの森で譲っていただいたゴールデンバンタム。自然農法国際研究開発センターで譲っていただいたモチットコーン。野口種苗研究所で譲っていただいた黒餅トウモロコシ。ゴールデンバンタムとモチットコーンは同じ畑で自家採種してきているので純粋の保障はない。黒餅トウモロコシは今年から自家採種する。
ゴールデンバンタムは甘さ控えめだが生育旺盛。モチットコーンはハニーバンタムにせまる甘さ。黒餅トウモロコシはさわやかなモチモチ感があり、思ったよりも甘い。 先頭の写真はカラス避けのネット。このように穂の先端に引っ掛けるだけでカラスのいたずらを防げる。2枚目のように、ネットが掛からない穂もあるが、カラスは来ない。とはいっても、ハクビシンやタヌキのようなケモノには通じない。 最後の写真は茹でたてのトウモロコシ。黄色の2本がモチットコーン。ほかの3本は、ゴールデンバンタム、黒餅トウモロコシ、モチットコーン、これら3種がうまい具合に交雑した。香りよく、プリプリした食感で、とても美味しい。 トウモロコシは鮮度がいのち。まさに早朝、日の出をみはからって収穫にでかける。ただちに持ち帰ってすぐ茹でる。そして茹でたてを食べる。この季節ならでは、楽しみな朝の主食となる。 J2013年7月5日 ウリ類着果 ウリ類が着果期になった。今年できるウリ類はスイカ2種類、マクワウリ2種類、カボチャ、韓国ズッキーニ、キュウリ。それぞれが着果をはじめた。
写真先頭は一個だけ着果したスイカ、大玉種の縞王。つぎはそろそろ着果のクリムソンスイート。ツルを放任しているからツルがかなり混み合う。そのつぎが今育苗中のクリムソンスイート。長期間継続しての収穫を期待。縞王は数年前に購入した種を蒔いた。クリムソンスイートはアフリカ中南部の原産だという。たねの森で分けていただいた種を自家採種している。これも大玉種で生育旺盛。スイカ栽培はとりわけ楽しい。着果して、日に日に大きく育つのを眺める。どこまで大きくなるのか、毎日見に行く。そのたびに期待通り大きく育っている。スイカ栽培の醍醐味である。 つぎの写真はマクワウリ。品種を「甜掉牙、テンチョウハ」という 。熟せば黄色っぽくなるものの濃い緑色を残す。右端もマクワウリ。これは黄色になる。去年、下里の直売で入手。美味しかったので種を採取しておいた。わたしはこれを「下里マクワ」と呼んでいる。 写真下段先頭は比較的小玉のカボチャ、つぎがカンコクズッキーニ。両者ともによくできる。 残り3枚の写真はついでに掲載。大玉トマト、福寿と世界一。最後に大滝インゲンのタネをおろしたカキナ跡。トマトは両者ともに伝統的な品種。近年の新品種は雨避け栽培があたりまえだが、ここではそんな手間をかけずともできる品種を選んでいる。トマトはこのほかにナツノコマやブラックチェリートマトも着果している。ナツノコマは路地の地這い栽培でうまくできる調理向きトマト。ブラックチェリートマトは中玉。これもほぼ放任でよくできる。ただし、真夏の炎天期に弱いのはいたしかたない。 大滝インゲンのタネをおろしたカキナ跡は大量の有機物が還元された。地表にみえる茎葉ばかりか、前年秋から今年の春にかけて地中深く張った膨大な根郡だ。カキナの株は人力では引き抜けないしそのままにするのがよい。これらの有機物は即、大滝インゲンの養分になるところまでに分解されることはないにしても、耕土浅く地下水位高い、この地の物理性を大きく改善する。 |