刈払い機をオーバーホールした。Robinエンジンを積んだ「ラーニー」、形式BR251DX。製造年月不明。
Robinエンジン。ならば、富士重工、SUBARU製ではないか。どんなエンジンなのだろうか、楽しみ。
近隣の親しい方が「修理してくれないか」といって持参された。
「直るか分からないけどやってみます」といって引き受けた。そういえば、なにをやればいいのか、なにを修理するのか聞き忘れた。まあいいか、RUN/STOPラインが断線してるし油垢にまみれている。私にできる範囲でオーバーホールすればいいだろう。
それと、ドシロウトの私のところになぜ持参されたのか、これも聞き忘れた。とはいえ、近隣の方に喜んでもらえる何かができるとすれば、それはそれでたいへん嬉しいことだと思う。
私にできることは@本体を清掃してキャブレターを点検、掃除する。A燃料系統も清掃。Bスパークプラグも清掃して、高圧が出ているかどうか点検する。Cエアーフィルターを消失しているからWebやホームセンターなどを探して入手してセットする。DRUN/STOPスイッチの半田付け部分の電線が切れているからこれを半田付けする。以上を「オーバーホール作業」とする。
分解。清掃。
本体、外した部品のすべて、ホースの外、ホースの中。電気系の汚れ垢を落とす。
清掃用品はキャブレタークリーナー、石油、石油洗浄のための大き目のブリキ缶、歯ブラシ、エアーコンプレッサー+高圧ノズル。
分解した部品を石油に浸している間に電気系のチェックをおこなう。
私はスパークプラグのソケットの電圧をテスターで計測する。テスターはホームセンターで数百円で入手できる。測定レンジはDC10V。スパークプラグを抜いてスターターを引けば、テスターの振れではたかだかプラスマイナス数ボルトとなる。もう少し詳しい例。
外したキャブレター。汚れがひどいので分解する前にもう一度、キャブレタークリーナと歯ブラシで洗浄。
そして撮影しておく。5面しか撮らなかったか。1枚手抜きをした。
ポンプシール側は目だった汚れがなかったものの。こちらは垢の付着がひどい。
こんなになるまでよく稼動したものだと感心する。キャブレタークリーナーをかけて歯ブラシでこする。
エアークリーナーがくなっているので当面のあいだ、写真左の上に写っている手づくり品をつけておく。梱包用のただのスポンジである。耐熱性に関してなにも分からない。燃えてしまったら困るなぁ。
テスト運転をおこなったところ。一応、ok。
関連のない話だが実は今、十数年間放置したままになっていた母屋の西壁を設置工事している。ここに地ビール工房のログ施設を連結して建築するするつもりだったが申請が却下されたので、この部分の壁を除去したままになっていた。
その「復旧工事」に必要な資材を求めにホームセンターに出かけた際、下に写っている「クリーナエレメント」なるものを発見。メーカーも型番も適合するものではないが、なんとなく寸法が合いそうなので2個入手。帰宅して合わせてみたら完璧にok。もう一つは私も持っている似たような刈払い機にも使えるはず。当該刈払い機は「クリーナエレメント」がグズグズになってしまっている(右)。
ともかく私にできることは全てやった。
・本体の清掃。キャブレター点検、掃除。燃料系統清掃。
・スパークプラグ清掃、高圧の点検。
・エアーフィルターを入手してセット。
・RUN/STOPスイッチの復旧。
以上の「オーバーホール作業」をおこなったところ、
・エンジンが始動する。
・アイドリングが安定。
・アクセルを引けば吹き上がる。
・パワーもある。つまり刈払いができる。それも低速運転でよく切れる。
・STOPスイッチでエンジンが停止する。
修理したと解釈する。
「ラーニー」BR251DX。型番の頭2文字、BRは量販店向けを意味するという。プロ向けではない?いわばヘビーデューティではないということか。いや、そういう理解とは違うのかも知れないなぁ。
プロばかりではなく、一般にも通用するというのが正直なところではないか。
確かなのは、メーカーは自信をもって量産ラインを構築して世に送り出したわけだ。一般にも向けた機械となれば汎用でなければならないだろうし、とんでもない使い方にも適応させなくてはならない。設計・構造を一つ間違えば大きなダメージを被るのはメーカーである。その証拠にこの「ラーニー」BR251DX。実にシンプルでよくできている。たいへん軽快、よい機械である。エアーフィルターを装着せずともよく稼動していた。キャブレターにたくさん垢が付着していたにもかかわらずよく稼動していた。感心するほどヘビーユースに耐えるではないか。
この刈払い機のオーナーの方には、ていねいに大事に、末永く使っていただきたい。もしもなにか不具合がでたなら、また私のところに持参してくれたら嬉しい。
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